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となりのにぃに

第4章 好き?

「うん、ママ。 行ってきます」



母に促されて、学校へ向かった。






「みりかちゃん、おはよー。 あれ?目、赤い?」


「あ、おはよー。 朝ちょっと泣いちゃってさ」


「どうしたの? 怒られたの?」


「そんなんじゃないよ。 気にしないで」




精一杯の笑顔を作って答えた。




「…わかった、何かあったら言ってね?」


「ありがとう」






授業中…




駄目だ。全くわからない。 昨日自分で宿題したからなぁ。




私は席でできるだけ小さくなった。




「じゃあー、この問題を… 長谷川、できるか?」




げっ!? 言われたくないときな限って、指名される。





「えっと…… わかりません…」



「そうか。 長谷川、ありがとう」




やっぱり私は、にぃにに教えてもらわなきゃ駄目なんだ。

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