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となりのにぃに

第8章 進展

「じゃ、私帰るわね。敬人またね」


「おう、またな」



そう言って去って行ったあの女。




私は唖然としていた。何あの発言。しかも私にだけ聞こえるように。




「おい、みりか。何突っ立ってんだ? 家入ろうぜ」


「…敬人にぃに、あの人名前教えて?」


「ん? 片山輝美だよ」


「そう、あの人のこと好き?」


「好き? そりゃ友達だから好きだよ。お前片山のこと相当気に入ってるな」



勘違いにぃに!!



「家入ろう」



にぃにを無視してドカドカ家に入った。



「おかえり、みりか、敬人くん」


「ただいま、おばさん」


「ただいま!!」



半分怒鳴る勢いで返事をして部屋に入った。



「あら、機嫌悪いわね。学校で何かあったのかしら?」



「いや、あいつ家の前では俺にただいまって笑ってたよ?」


「変な子ねぇ」

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