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天空のアルカディア

第6章 孤独

夜、宿にて


マリア、ターナー、アリスは同じ部屋をとり、ライは他の1人用の部屋をとった


マリア達は暗い部屋でそれぞれのベッドに横になっていたが、眠ってはいなかった


そう、昼間の事が気がかりで…


「ターナー、アリス…起きていますか?」


「はい」「うん…」


「昼間の街の人達なのですが…」


「私達への…じゃありませんよね、やっぱり…」


この話は昼間にもした


当のライは苦笑いを浮かべ、今後の予定を話し始めた為うやむやになってしまった


「私には分かりません、確かに人当たりは良くないように思えますが、あれほど…」


「私は少し分かるな…」


「「えっ?」」


ターナーの予想外の言葉に思わず声がでる2人


「どうして?」


「…あの力です」


「力?」


マリアは聞いてすぐに理解した


魔物は当然、魔族とすら渡り合える強大な魔力


3万もの大軍から傷一つなくアリスを救出した技量


理不尽とさえ思わせるライの戦闘力


「ライの力は人の限界を越えてる、魔物とそう変わら…」


「違いますっ!!!」


アリスが体を起こし声を張り上げる


「ライさんは魔物なんかと違いますっ!1人不安な私を助けてくれました、ここにくるまでも私の体力を気遣って…励まして…守ってもらいました…」


途中から嗚咽を交えたアリスの言葉が胸に響く


「わ、私はそんな事思ってませんよ?」


慌てて弁明するターナーだが


「思ってなくてもそんな言葉…街の人達とどこが違うんですか…」







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