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NOMAD メガロボクス2

第7章 バキッ

ジョーはそんな事情を知ってカーサの人々に世話になったし、そのためにみんなにお礼をしたい。だからトーナメントか試合ができないかと考えた。



出場して勝てればファイトマネーを土地代にあててもらうつもりだ。だからエントリーをしたくて手続きできる登録所に向かった。



だが試合のめどはしばらくたたないそうだし。



「あんたは強すぎて組める相手が当分見つからないんだよ」



…と言われてしまった。あきらめてカーサにもどるとチーフがジムの敷地に設置されてるパンチングボールでトレーニングしてる姿があった。カーサの仲間も数人集まってる。



「あ、ジョー帰ったか」



カーサの仲間のひとりが声をかけてくれる。



「なにかあったのか?」



チーフのはりきりぶりや仲間の動揺ぶりを見るとちょっとしたことのようだ。



「じつはな、チーフがトーナメントにエントリーしたんだ」



帽子をかぶったひげのオッサンが教えてくれる。



「だがなあ、賞金は魅力だが相手がなあ…」



聞くとタウンフェスタのトーナメントが20日後に行われるそうだ。だが出場するともなると運が悪いと廃人にもなりかねないし死ぬかもしれないのだ。



だから仲間たちはチーフを心配してエントリーをやめさせたいらしい。それに説得したいということは危険なメガロボクサーに心当たりがあるようだ。だが彼の決意は固いようで



「オレは出るぜ」



ヤバいメガロボクサーを知ってるようで落ちついてるチーフはそう言いきる。バシバシとボールを叩いててトレーニングに余念がない。



トーナメントで優勝できれば賞金が授与される。それと今まで出場してきた試合で稼いで貯めたファイトマネーとあわせれば競売でカーサの土地を買い取れる金額になる。そうチーフは考えてのことだそうだが。



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