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NOMAD メガロボクス2

第7章 バキッ

トレーニングが一段落ついて休憩中のチーフにジョーが話しかけてくる。



「オレはカーサのためになにかで役だちたい」



レイと行き倒れたところを助けてもらった恩がえしもあるのだろう。おかげで彼女も元気そのものだ。



「…そうか、だがそれには条件がある」



チーフは意味ありげな言い方をする。



「オレのセコンドをしてくれないか」



「…!そうか、わかった」



ジョーは一瞬意表をつかれたが



「…ああ、それなら」



とうなずく。チーフの所属してるジムの会長にもさっそくあいさつをすませる。あとは3人でトーナメントに向けた打ちあわせをする。



それが決まったらリングにてトレーニング開始だ。会長はジョーの言ったとおりにチーフが動けてるかを確かめる役だ。


一方、カーサの土地から少し離れた空き地ではミオの仲間の悪ガキ4人がなにやら集まってる。



「あいつ試合に出るぜ」



あいつとはチーフのことだ。秘密にしたいことでもあるかのようなご様子で悪ガキたちはなにかを話し合ってる。



「ああ、氷川(ひかわ)のオヤジも気にくわないとよ」



悪ガキの言うのは少しまえに大人たちと口論になってたチャラい中年ボスだ。不動産業者をしてるらしい。



「…だから、あれをやれって言ってきてんだよ」



「よっぽどだな、氷のオヤジ」


なにかを示しあわせるようにボソボソと話しこむ悪ガキたち。ミオは悪ガキたちのなかでは新入りなので黙って聞き入ってる。



「よし、ならあとでな」



なにかが決まったらしく悪ガキたちはいったん解散した。それぞれの持ち場や役割があるようだ。



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