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NOMAD メガロボクス2

第7章 バキッ

「ただねえ、乗り換えとか急行とかあるから電車の特徴を調べたほうがいいよ」


親切にレイに教えてくれる友人。



「はじめは誰かにつきそってもらいなよ」



と言われてそれももっともだと思った。小4の当時のレイはひとりで外出したが案の定迷子になってしまった。結局は店の従業員に保護してもらい執事のシャオに迎えに来てもらった。



結局小鳥たちのさえずりまくる女子会もほどなくおわりそれぞれの帰路についた。



レイも帰宅して部屋に入るとキャミソールと短パンに着替える。テレビをつけて適当にチャンネルをかえるとたまたまボクシングの試合が中継されてた。


ちょうど開始直前でリングにあがるためにどハデなガウンをはおりセコンドや所属ジムの会長らしいオヤジらに囲まれてボクサーが入場してきた。


まだ20代後半ぐらいのボクサーはスポーツ刈りに髪をそろえてて雄叫びをあげながらリング内を回り、はりきるポーズを観客に見せてる。



やがてゴングが鳴り、レフェリーのかけ声が会場内に大きく響くと同時に対戦相手に向かっていく。



どちらともなく渾身のパンチがあたり汗が飛び散る。それをくらった選手もつらそうだが。だからこそくやしそうな面もちだ。



ひとくちにボクサーとはいえいろんな体型や性格の選手がいるものだ。たとえばメキシコにバンタム級(53㎏以下)元世界ランカーでジョー・メデルという強豪選手がかつていた。


髪は4㎝ほどの長さに前髪は三七分けの角刈り、浅黒い肌に小柄らしく童顔ぎみな顔だちだ。小さな黒目がくりっとしてて口の上には細長いヒゲをはやしてる。なんとなく子ザルなどの小動物を思わせるかわいさがあるようにも見える。



さすがに彼の生い立ちまでは不明だが両親や家族にかわいがられて育ったのかもしれない。



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