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無人島行ってみた話

第2章 集合、上陸

「いい物ありましたか?」と聞くと、ブルーシートと樽を見つけたという。

さらに、汚れてはいるが、バスタブがあったという。

まだ10分ほどの短時間で、桂木さんの行動範囲の広さに驚いた。

小さい小屋を組むための材料を集めているだけだが、桂木さんは「漂流物見ていくの、むっちゃおもろいわ。よう誘ってくれた、ありがとうな」

なんだかんだと、楽しんでくれているようだ。

持ってきた小さなリュックに、ペットボトルを入れ、サイドポケットにマツバ貝を入れる。

水を探しに山に入ろうとすると、桂木さんが、「待った! そのペットボトル一本貸して」といった。

なにに使うのかと聞くと、岩場から水が染み出て、草をつたってしたたり落ちている場所があるという。そこにペットボトルを置いて、水を集めようというのだ。

よく見付けたなぁ……。いろんな所をくまなく見ているんでしょうな。

こっちも負けてられん。がっつりと水をペットボトルいっぱいにして持ち帰ってやる。

事務所でいただいた、島の全体図を広げてみるのだが、赤いペンで⤵がしてあって、「川 おそらくここ」て書いてある。

わかりにくいから、せめて確かめて書けよ。

とりあえず、船から降りた場所から森に入ってまっすぐいけば、たどり着くみたいだ。

ベースに戻り、小さな鍋にマツバ貝と海水を入れ、日陰に放置。

そこから森に入る。めっちゃ涼しい。

浜辺とは気温が違う。

焼けた肌に、風が優しく撫でてくれる。

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