悪魔と天使とお嬢様
第2章 美形二人の秘密
母が言っていた龍崎と早乙女のことってなんだろう…
とても気になるけれど、何故か聞くのが恐いようにも思う…
部屋に戻った私に、早乙女がハーブティーを用意してくれた。
“お母様が言っていたことって…どんなことなんだろう…
直接本人に聞けと言われても…どう聞けばいいの?…”
「あ…あの…早乙女…」
「…はい。如何致しましたか?」
「…やっぱり…何でもありません…」
早乙女はそんな私を見てクスッっと笑う。
「…気になることでも、ございますか?」
早乙女の美しい瞳で見られると、それだけで顔が赤くなる…
「…先ほどお母様が言っていのですが…その…早乙女さんと龍崎さんについて…」
すると早乙女は目を細めて口角を妖しく上げた。
「なるほど…そのことですか…そのうち分かりますよ…」
「…そのうち?」
早乙女はそれ以上何も教えてくれなかった。