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悪魔と天使とお嬢様

第4章 早乙女と甘い時間


今日は早乙女のダンスレッスン。

社交ダンスは女性の嗜みとして身につけておかなければならない。

「恵美様、今日はダンスのレッスンです。レッスンの前に先ずは、社交ダンスの雰囲気を覚えてもらいます。」

「----は---はい---」

「社交ダンスは、男性がリードしますので、私の動きに体を任せてくださいね。」

曲に合わせて、早乙女が手を引いてくれるが…

「恵美様!!自分で進もうとしないでください。私に任せてもう一度…」

何度も繰り返すが、緊張もあり、早乙女の動きに自分を合わせることが出来ない。
おまけに足を何度も踏んでしまった…

「恵美様!!ここまでお出来にならないとは…困りましたね…では少し乱暴ですが…」

早乙女はいきなり私のウエストに手をまわして、ふわっと持ち上げた…

「------------き---きゃ---!!」

「恵美様、このままダンスしますので、大人しくしてください。」

足が床についていないが、曲に合わせて早乙女が躍ると、自分が躍っているような感じがする…。

“------これって-------舞踏会の王子様と----ダンスしているみたい----ちょっと楽しい”

「恵美様、如何でしょうか?雰囲気はお分かりいただけましたか?」

「---は----はい、でも----恥ずかしいです---------」

見上げると、早乙女の顔が近くて恥ずかしくなる…。

近くで見ると、さらに美しい顔にドキドキする。

曲が終わると、早乙女はストンと私を降ろして、顎を引き上げた。

「…早乙女…」

驚く私に、ゆっくりと顔が近づき…

唇が塞がれた…

「---う----んん---」

深くまで入り込む舌に声が漏れる…

“-----深くて----苦しい----でもイヤじゃない---溶けそう-----”

何度も角度を変えながら、長い口づけが続く…

「----はぁ---はぁ----はぁ---」

唇が離れると息が荒くなるほどだった。

恥ずかしくて俯いてしまう…

早乙女は真っ赤になる私を、もう一度やさしく抱きしめてくれる。

腕の中はとても温かくて安心する。
思わず早乙女の腕をギュッと掴んでいた。

「…恵美様、貴女は無意識に私をドキドキさせますね…」

早乙女に真っすぐ見つめられると、顔が熱くなる…
少し茶色の瞳に吸い込まれそう…


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