
🏠️家庭内恋愛💕
第10章 最終章・100年物語
上では――――薄手の着物に着替えた加代子が下の様子を気にかけながら鈴が鳴るのを待っていた。
すると、―――チリリン、チリリン…と、父の言っていた合図に「やっとだ…」と、扉の前に立った。
鈴の音が鳴り終わると、自動的に地下への扉が開く――――。
意外に近代的な作りに、驚くも――――一人でいるより皆と早く合流したくて、足早に地下の階段を加代子は降りていった。
すると、地下の部屋――――らしき扉が見えてきた。
加代子はシェルターらしき入り口の作りに、柔牙同様、拍子抜けしてしまった。
「本当に…儀式の部屋なの?」
つい、入るのを躊躇うが――――…「お?来たか」と、中から父が顔をだしたことで、多少ホッとした。
