
🏠️家庭内恋愛💕
第10章 最終章・100年物語
「お父さん――――…よかったぁ…ここまで不安だったんだ」
「そんな所に突っ立てないで、中に入りなさい」
入室を促され、加代子はすんなり部屋に足を踏み入れた。
中に入った加代子は――――兄と弟と同じ反応をみせる!
「驚いただろ?3ヶ月もここで儀式を続けるんだ、少しでも快適に過ごせるように、父さんなりの配慮だ」
加代子はテレビでしか見たことのないIH調理器具に目を輝かせた。
「うゎ――――…上の家より立派じゃない?あれ?柔太と柔牙は?あっちの部屋?」
加代子は最初の部屋に二人がいないことで…隣へと繋がる扉を見た。
「隣が、儀式の部屋だが――――…加代子も清めの水を飲みなさい」
差し出されたグラスには、透明な液体が入っていた。
「清めの水――――…?なんか、それっぽくなってきたね!二人は飲んで儀式を始めているの?」
「あぁ――――…初めてなのに、二人とも上手だったぞ」
“上手”と言う表現がしっくり来なかったが、加代子は疑うことなく清めの水を飲み干した!
