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ヌードモデル、人間ドックに行く

第3章 小児科は脱ぎますか?

今はお医者さんごっこの続きだけど、
本物の小児科医にお尻に注射されたことは、……ある。

どうしてたかなぁ。

ベッドでパンツを下ろされるとき、上半身は着てたかな?
それとも、最初からパンツ一枚で診察用の椅子に座ってたかな?
覚えてない。

恥ずかしかったかな?
それも覚えてない。


予告はなかった。

チカッという痛みに続いて、体の奥深くまで響く痛みが来た。

すぐに痛みはひいたが、それでも声をあげなかったのは奇跡だ。

針が刺さるところを見せないために、お尻に注射するんだ。

痛くても暴れにくいし、暴れてもすぐに押さえ込めるように、うつ伏せにするんだ。

私は、うつ伏せでお尻に注射する理由を二つとも解き明かしてしまった。

処女の痛み。アナル掘削の痛み──愛するゆえに、痛みを伴う行為を二つも許してきたけど、

皮膚へのこの痛みは必要だったのだろうか。

苦痛の意味を私は確認できないでいた。

そして、ほんの1ミリだけ深さを増して、新しい痛みに私がたまらずのけぞったのを確認してから、静かに針を抜いてくれた。

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