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仔犬のすてっぷ

第16章 潜入!ボーイズ・バー



「キミ、本当に蒼空とお風呂に?何もされなかったかい?」
「蒼空は…コイツはな、手当たり次第に女性を口説いては致しまくる獣人だった過去を持っている!
あなたが傷付けられていないか心配だ!」


「あ、え〜…っと、その〜…何かされたかとかは兎も角・・・傷つけられたってよりは、むしろ暖かく包んでくれたっていうか・・・・・
もうっ!なんで君は簡単に人に話しちゃうんだよっ?!」

 こんな展開になったら、君を庇わなきゃならないじゃないか!そんな事したら、僕は顔に出るんだから・・・(焦)


「顔が・・・赤くなってる」
「悪い事・・・されてる子の反応では無いな…」


僕の様子を確認した二人が、
*ほ〜…っ*
と安堵の深いため息をついた。




「・・・やれやれ。
君達は相変わらずですねぇ。もう少し、彼の事を信用してあげてもいいんじゃないかな?」

金色のプレートが付いているドアがゆっくりと開き、そこから一人の少年が現れた。


・・・この、声は・・・
ガンダ▲しばりで、この声の持ち主は
“砂漠の王子”様・・・・・

金色の髪に白い肌。青い瞳を持ち……
アラブ、イスラム系とヨーロッパ系のハーフで、優しい心の持ち主・・・・・・




「・・・よお☆ナンバーワン。久しぶりだな」

「…よして下さい。僕は、ナンバーワンなんかじゃありませんよ」

手を上げて挨拶を交わす蒼空と・・・


□トル・ラバーバ・ウィナー・・・・・・?!


 アニメのイメージそのままの、そっくり……というか、そのまんまの少年が、暖かな笑顔で蒼空に挨拶を返した。


「…あいつは、ある意味本当にホンモノだ。
某石油輸出国の、第11位王子っていう肩書を持っていて、常に一人のボディーガードが側にいて、何人かの護衛のSPがどこからか彼を見守っている。
それに、あの姿は全く手を加えていない、素の姿だからな」



・・・ほ、本物の、王子様?!
なんでそんなすごい人が、ボーイズ・バーで働いているんだ??


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