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エッチに興味のあるお年頃なので

第2章 幼なじみ

 高校受験が終わった。
「高校まで一緒だったらマジウケる」
「だよね~」
 幼稚園から友達付き合いは長い彼女は、家が隣の白鳥玲奈。
 もう一人、幼なじみの桂耕助も、玲奈の事が好きだと言うことは俺は見抜いていた。
「多分、俺たちは高校も同じだと思うぞ」
 耕助の予言が当たって、俺たちは高校まで一緒になった。
 しかも、ほとんどが金持ち坊ちゃんとお嬢様ばかりが通う高校らしく、受験したと言ってもさほど苦労した覚えがないのは、親の職業で選ばれたと言ってもおかしくはない。
「くそだな」
「他の高校より楽勝だったもんね。噂によれば、一般家庭環境に育っても、成績がトップをキープしている子はこの高校に入学してきているとか」
 かつてのマドンナがそう言うのだから、間違いないだろうがどこからそういう情報を手に入れるのか俺には謎だ。
それにしても、俺も人の事は言えないが玲奈の制服の着こなしは、校則違反ギリギリじゃないだろうか。
 大きな胸が強調されているので、健全な男子と言えども目のやり場に困る。
 
 入学してくる生徒の中には、顔だけ知っている奴も何人かいる。
(あいつの親が確か社長だったよな)
 俺の親は、世界的有名なブランドを立ち上げたデザイナーだ。
 こうして見ると、セレブな子供達が入学してきたように見える。
 そんな時、ある少女と目が合った。
 向こうは会釈してきたけど、俺は知らん顔を決め込んだ。
 見た感じ、セレブではないだろうという印象を受けた。
「晋平、どこ見ているの?」
「いや、なんでもない。金持ちばかりだなと思っただけ」
 目線は、ちらっと玲奈の大きな胸あたりを追っている。
「どこ見ているの? 変態!」
 玲奈にムニュッと頬をつままれる。
「いって! 胸を強調しすぎだろ! 他の男に色気使うなよ?」
「はぁ? ダーレが色気使うって? あーたじゃあるまいし、他の男は胸ばかり見てません! 耕助も、何か言ってやってよ!」
 頬を膨らませる玲奈を、俺は可愛いなと思った。
「いや、仲がいい証拠じゃないか。そろそろ、式が始まるからそれぞれクラスに戻った方がいいぞ。ではな」
 真面目を絵に書いたようなきちんと規定の制服を着た耕助は、そういうと自分のクラスへと行ってしまった。



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