テキストサイズ

蜘蛛女

第1章 蜘蛛女

 しばらくして、シャワーの浴びる音が聞こえてきた。女がシャワーを浴びていると想像すると、僕の分身はどんどん膨張していく。僕は恐怖で震えているのに、分身は意に反し、蜘蛛女のとりこになってしまったかのように怒張する。彼女に、体をかじってほしい。僕は、ふらふら、ベッドから離れ、シャワールームに歩いて行く。腕をドアノブにかけ、そっと回して少しだけドアを開け、中をのぞいた。
 蜘蛛女はこちらに背中を向けて、長い黒髪を洗髪しているところだった。僕に気付いて、こちらに顔を向けた。
「ええっー」 
 僕は思わず声を上げた。前に垂らしていた髪を後ろに払った顔は、なんと理利伊だった。
「ついに、見ましたわね。許しませんことよ」
 目を吊り上げて、口元をとがらした顔をした理利伊は、僕の腕をつかみ、シャワー室へ引きずり込んだ。どこに用意していたのか、僕の手首をヒモで縛った。縛られた僕はまたしても、体をかじられながら、心地よい痛みで意識がぼんやりしていった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ