蜜と獄 〜甘く壊して〜
第7章 【決断の時】
あぁ……なんて幸せなんだろう。
この鋭い目つきもずっとずっと好きだった。
今、この異国の地でまた触れ合えるなんてまた泣きそう。
「おい、何で泣くんだ?まさかあの金髪と…」
言わせないとシャツを引き寄せ私からキスをした。
ギュッと抱き締めて
「私が好きなのは一崇さんだけだよ」と耳元で囁くの。
グッと当たるところが固くなっていく。
「すまん、余裕ねぇ、壊すかも知んねぇ」
「壊してください……それ以上に愛してあげる」
再び重なった唇は暫く離れなかった。
隅々まで口内を犯され息づく間もないほど濃厚なキスに酔い痴れた。
服を脱がされそうになった時、咄嗟にその手を止めてしまう。
「ダメ?」と息を乱して聞いてくる一崇さんが狂しいほど愛しい。
「あ……あの、私……もう会えないと思ってたから」
「うん、でも俺の性格知ってんだろ?地の果てでも追っかけるつもりだったし」
「自分の戒めと覚悟のつもりで……その」
全くピンときていない一崇さんは真っ直ぐ私を見てキョトンとしてる。
「あ、もしかして…」
「はい、すみません、勝手な真似して」
「大丈夫だよ、俺も永住権取るから」
「え?あ、そうじゃなくて…」
「んー?何をそんなに緊張なされてるのかな?3年ぶりだから?俺のデカいの思い出して尻込みしてる?」
「バカ…!そうじゃないってば…!」
「ハハハ、だから何だよ〜?紗〜衣、言ってみな?何聞いても驚かないから」
「怒りません?」
「俺が怒るような事なの?」
「う……ん、だって一崇さん気が短いもん」
「紗衣にはそんなはずないだろ?俺だって紗衣失ってた期間相当ヘコんで丸くなったんだからな?」
「あ、それは、ごめんなさい」
「だから早く言えよ、勿体ぶり過ぎだぞ?」
ほら、気が短いじゃん…って思ったけどこれ以上は見せる方が早いと判断した。
「一崇さん、私の覚悟……見てくださいますか」
「うん、見るよ」