蜜と獄 〜甘く壊して〜
第5章 【絶頂地獄の成れの果て】
ダッシュで帰ってシャワー浴びていたのに浴室の外から「紗衣ー」と私を呼ぶ声。
えっ…!もう来たの!?
合鍵で入って来たみたい。
仕事終わらせるの早過ぎ。
脱衣所で「俺も入るぞー?」って正気!?
「待って待って…!え、早くない!?」
タオルも何も用意してない。
隠すアイテムがない。
全裸見られちゃうよ!もう見られてるけど。
いや、ベットとお風呂じゃちょっとニュアンスが違う。
いきなり入って来るから思わずバスタブの中で背を向ける。
「何だ、もう洗ったのか?」
「は、はい…」
遅れて髪から洗い出した堤さん。
チラッと振り返る。
やっぱり見てしまう背中。
腰の下の方まで入っている刺青。
何回見ても凄い迫力。
筋肉質でよく絞られた身体。
昔何かスポーツでもしてたのかな。
本当、無駄な脂肪ひとつない。
あ……洗い終えた堤さんと目が合ってしまった。
浴槽にしがみつき顔だけ出している。
身体を洗い流した後当たり前のように同じ浴槽に入って来た。
そしていつもの如く後ろからハグされるのだ。
腕の中にすっぽり収まってもうすでに逆上せそう。
「どれだけ入ってるの?」
「え、あっ……キャッ!」
軽々と持ち上げられてバスタブの縁に座らされる。
え、ちょっとバランス悪くて倒れそう。
支えて貰ったけど危ないので立った。
ヤバ……めっちゃ身体見られてる。
前を隠そうとした手を掴まれて
「少しだけ立ってられる?」と上目遣いで聞いてきた。
待って………その目、欲情してる。
コクリと頷いたら片脚は縁の上に掛けられた。
お尻をゆっくり揉む手。
ジッと私を見上げながら腿を舐め上げる。
堤さんの細くて長い指が割れ目をなぞるだけで反応してしまう。
手マンされて手の甲で声を抑えた。
「此処でするの…っ?」
「ん、ごめん、我慢出来ねぇ」
そう言う堤さんの舌がクリトリスを転がしていく。
厭らしい音が浴室で響く。
私の手を取り自分の頭に。
「好きなように掴め、イク時はちゃんとイクって言えよ?」
手マンとクリ舐めの同時攻めに私は瞬く間に天を仰いだ。
見られながらピチャピチャと舌先で喘がされる。
我慢してたはずの声はいとも簡単に溢れ出た。