イラクサの棘
第20章 きっかけ
助手席のシートを倒して
ベルトを外してやり、前をくつろがせて
下着から潤の勃起している陰茎を取り出すと、
先端からトロリと蜜をだして滑っていて
潤の先走りで濡れた指先を
見せつけるように舐めてやる。
「やっ…翔さん…ぁあ…んん…」
「潤、濃くて甘いぜ。
おまえの匂いも味もちゃんと覚えたからな。」
俺の唾液を絡ませた指で
根元からゆっくり扱きあげると
待ち侘びてたように全身を震わせる。
「翔…さぁ…ぁう…ぁあん…っふぁ…ンンッ」
「今から自分で触って擦り上げて自分で
気持よくしてていいからな。
ちゃんと車停めれる場所まで移動したら
潤のこと、イカせてやる。
それまでいい子にできる?」
解放させたいなら自由にさせてやる。
俺のことを待ち望みながら果ててもいい。
本能のままで好きなように
潤がやりたいように
おまえの望みはすべて俺が叶えてやる。
無言でうなづく潤の頬にキスをしてから
エンジンをかける。
スピードを上げてる車内
締め切った窓、充満するあまい果実の匂い
音楽は消して、
潤の手と指が奏でる湿った水音と
あまい吐息まじりに切なく俺の名前を呼ぶ声。
クチュクチュッ
ヌチャッヌチャッ
しょぉ…はぁ…しょお…ぁさぁ…ぁん…
脳幹に直撃してくる潤の誘惑的な囁きに
俺の下半身もとてつもない状態で
本道から脇道の林道に曲がり狭い山道へ。
寂れた広場の駐車場
かつては公園だったような遊具の名残りの残骸
周囲に人気が無いことを確認して駐車する。
「お待たせ、いい子だったな。」
「翔…さ、やぁんん、もっはやくっ…」
助手席の潤は
その淫靡な自慰姿を隠そうともせず
悩ましく潤んだ眼差しで俺を誘ってくる。