イラクサの棘
第23章 秘事2
「美也子っ……みやっ……」
「智っ、智っ…ああん、イクっ!」
「潤っ、潤っすっげえぞっ
もっと、奥まで咥えろよっ!なぁおまえ
中出しされんの好きだもんなぁ、潤っ」
はじまりは姉ちゃんの身代わりとして
偽りの夫婦の性交渉。
泥酔してる智兄に途中からは
男として抱かれても
それは俺じゃない別の誰とのSEXで
潤って名前の元恋人を智兄は抱いてるんだ。
「ぜんぶ零さず飲めよ、出すぞ潤っ」
「んぐっ、んんっはぁ、んふっ…」
3度めの吐精は口腔内へ。
粘着く苦味が喉奥まで広がってくる。
愛しくて大切な智兄の
濃厚な味わいを喉奥に絡み付かせながら
ゆっくりと俺の内蔵へと飲み込ませていく。
イビキをかいて気持ち良さそうに
眠り込んでしまった智兄。
タオルで拭って着替えさせて
キレイに後始末してから
ほんのすこしだけぴたりと寄り添って
智兄の腕に抱かれて眠る時間。
姉ちゃんが帰るまで、偽りの夫婦のひと時。
智兄のあたたかな温もり
隣のベッドから聞こえる晶のかわいい寝息
俺のものじゃないけれど
どちらもかけがえのない俺の大切なもの。
護らなきゃいけない
壊しちゃいけない
歪だけど、愛しい家族だから
この悪魔的な契約には、更新等なくて
気付かれないなら
このままずっと身代わりとして
智兄に抱かれる続けることになる。
天国のような地獄がこの先も無限に…
どうか…途切れませんように…