イラクサの棘
第36章 報告
翔side
朝から盛りまくって襲ってしまったせいで
潤を不機嫌にさせてしまい
風呂から、朝食、マッサージに至るまで
甲斐甲斐しく奉仕して
どうにか微笑み返してくれるようになってきた。
今日は決まった予定はなんにも
いれていない。
このプライベートビィラで
潤の気の向くままにゆっくりと過ごさせて
やりたいと思っていた。
本来の俺は
びっしりとスケジュール管理をして
計画を立てる性格だが
潤のしたいように
潤の身体を優先的に、潤の為に
そんな風に思考まで変化してきてて
恋愛は、なにかしら自分への影響力も大きい
のだとあらためて学べた。
あくびをする潤の髪を梳いてやりながら
ソファーの上で膝枕をしてやる。
「すこし寝とけ。
朝から疲れさせたからな。」
「やだっ、眠ると襲われちゃいそう。」
「もう、襲わねぇよ。
その分、ちゃんと夜になってから
優しいオオカミに変身するからさ。」
「俺は赤ずきんちゃんじゃないからね!
よそ見とか、寄り道とかもしないし!」
「だよな、潤は赤ずきんじゃなくて
かわいいくじらだもんな。」
「はぁ?」
「おもいっきり潮吹きするだろ?
かわいいかわいい俺だけのクジラさんだぜ。」
「なっ、もうバカ!知らない!」