イラクサの棘
第38章 水平線の彼方
「なんか贅沢な時間だね。」
「まあな、一度で、欲望の二大を満足
させてんだからな。」
ジャグジーに浸かりながら
沈みゆく夕陽を眺めて、潤を膝の上に乗せ
アフタヌーンティーのスイーツを
堪能してる。
「まあ、それもそうだけど。
こんな景色をこんな風に
翔さんと2人だけで眺められるなんて
俺、すごくしあわせだよ。」
「だったら、この先俺ら2人の
しあわせは継続するぞ。
これからいくらだって
潤と、2人でいろんな場所に行って
世界中の景色を堪能できるからな。」
「翔…大好き。
俺を世界中に連れて行ってね。」
「仰せのままに。
お、美味そうなスイーツ発見!」
「どれがいいの?
俺が取ってあげる…ぁんっ!」
目の前の潤の愛らしい乳首に吸い付いて
柔らかめに甘噛みしてやる。
上気する眼差しで睨んだってそれは
誘ってるだけだぞ。
「モンブランより、チーズケーキより
俺には潤のほうが最高にあまい
極上のスイーツだよ…好きだよ、潤。」
「もう、じゃあ俺ってスイーツなの?
翔さんのメインじゃないの?
だったら俺も…他の…んん…んふっぁん」
「こらっ
おまえは俺のスイーツであり、
メインディッシュで
最高にエロくて極上な恋人なの!
他のヤツらに味見なんてさせねーよ。」
「フフッ俺も翔さん意外に
よそ見なんてできない。翔、愛してる。
だから、これからもいっぱい愛してね。」
「愛してるよ、潤
俺も、おまえ意外、目に入んねえよ。」
この瞬間、おそらくこの世で
俺らがサイコーにしあわせなカップルだなって
確信できた。
潤と繋がりながら、潤の指にもってる
生クリームたっぷりのモンブランを
舌ですくって、キスしながら潤の
唇を割り開いて口の中へ送り込んでやる。
夕闇が水平線の彼方で溶けるように
飲み込まれてゆくのを眺めながら、
俺ら2人も溶け合うように愛し合った。