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イラクサの棘

第9章 露天風呂



中国大陸から東南アジアを経て
インド各地を巡り
怪しげな体術に、武術、古式マッサージにヨガ
果ては薬草や漢方に至るまで。
さまざまなジャンルを独学で学んでたので
いつか日本で根付くことを決めた先輩なら
その雑多な知識を活かして武術道場もしくは
医術的な施術所でも開くかと思ってたら
この北の大地で牧場経営とは意外過ぎて驚いた。

 
俺の想像を遥かに超えてきた先輩。


「翔、おまえそろそろ部屋戻ってやれよ。
昼間、潤に温泉に入らせた時の薬草袋は
滋養強壮や、男性向けに漢方を調合したもんだ。 
さっきあいつが飲んでたコケモモ酒も
いい具合に効いてくる頃合いかもしれん。
今日飲ませたアレは俺の特製だからな、」

「相変わらずやる事がはやい…
特製かぁ、俺が呑んでたらヤバかったかも。」

普段ならジュースや、炭酸水
水割り等にして
少量を嗜む分でかなり滋養に良い酒らしい。


「まあな、発情期か?って言うくらい
効果的目だったと思うぞ!」

「それは…さすがにまだ早すぎるでしょう。
俺は、まだ時間をかけるつもりだし
ゆっくりと少しづつ
潤の心と身体のバランスの均衡が…」

「バーンビ、どうした?
おまえのへたれが再発か?
潤はちゃんとした健康体の男子だぞ
リハビリが必要ならなるべく早い方がいい。
あすの夜、俺は泥酔して長野くんの
レストランに泊まる事になる予定だ。
だからここを、おまえら2人きりにしてやる。」



行動力、決断力の迅速さ


ゴリラ先輩が
連れて来る幸運の女神は
きっと前髪をリーゼント風にしたゴリゴリの
強面で最強の武闘派女神に違いない。




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