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イラクサの棘

第2章 プラン


潤side

「ほい、じゃあこのくらいで
あとは現地で決めたりして、臨機応変の
行き当たりゆっくり楽しめツアーに決定だな?」

「フフ、ほんとにいいの?
詰め込み過ぎ欲張りツアーじゃなくても?」

「俺のオススメをあれこれ押し付けるよりもさ、
潤が気になるところを回った方がいいに決まってるよ。」

「ありがとう、翔さん」

「じゃあ、正式決定って事で乾杯だな。
明日、契約書作って病院まで持ってくし
そこで報告を兼ねて契約書にサインしてよ」

「契約書ってなんかすごく本格的。」

「ったりまえだよ。
依頼主にもきちんと報告、連絡しておかないと。
あ、けど、もちろん潤の為の旅行行程だから
潤に1番に喜んでもらいたいしな。」




あれから2人で待ち合わせた回数は2回 



今日が3度目の待ち合わせ

1度目は駅前のカフェで、2度目は居酒屋の
カウンターだった。

話題が豊富な翔さんとの会話は途切れることが無くて、
気づけばいつだってうっかり時間を忘れて
お店のラスト時間まで話し込んでたりした。



細かな点なんかが気になり、いろいろ訊ねても
快く調べて丁寧に説明してくれる。



「俺、けっこうウザがられる事が多くて
つい、気になりだしたら
細部まで確認しなきゃ気がすまなかったり
こだわりなんかも出たら…面倒でしょ?」

「ぜんぜんちっとも。
むしろ曖昧に濁されて事後にもっとこうして
欲しかったとか文句言われるよりも、
本音をきちんと伝えてくれる方が有り難いくらい。
こっちもそれで修正できるしさ。」

「そっか、なら良かった。
自己主張が強めとか、協調性が少ないって
言われたりもしたことあるから…」





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