刑事とJK
第54章 新米刑事~シゲ vs コン~
すると藤野は、ちょうどいいや、という感じで
二人に聞こえるように斉藤に話し掛けた
「そういえば、飼い猫探しの届け出が7件来てるんだ。
斉藤、受け持ってくれないか?」
「飼い猫なんざ、そのうち戻ってくんだろーが…」
「「その猫、おれ・僕が探します!!!」」
シゲとコンは身を乗り出して来た
しめしめ、と藤野は続けた
「じゃあ、よりたくさん猫を探した方が
斉藤の後輩に相応しいってことで。
期限は今から2日後までな」
と、言うや否や、二人は全力で走って行った
「…お前の後輩、すごいな…」
「どっちか片方やるよ」
斉藤はスープまで飲み干した
―――――――――――
「猫ー!!!どこだ猫ー!!!」
――――
「出てきたらキャットフード買ってあげるよー!!!」
二人はそれぞれ別々で、町中を駆け回った
「いたー!!猫ー!!」
――――
「発見ー!!!」
町中で見つけた猫は、手当たり次第に掻っ攫っていった
猫を入れるためのケージに、何匹も何匹も詰めていく
ケージが猫で溢れ返ると、一旦刑事科に引き返し
猫たちを、もっと大きなケージに入れ
また町中を駆け回った
そんな作業を、シゲとコンはまる二日やってのけた