刑事とJK
第57章 夢
『斉藤どうしよう…!!
この子死んじゃって…!!』
「落ち着け、まだ生きてる」
斉藤は
犬が呼吸をして、微かに体が動いているのがわかった
「病院に連れてった方がいい」
『うん…!!』
ゆうひは犬を抱き上げた
すると、体の大きさの割に随分と体重が軽かった
『……』
この子、野良じゃない…
首輪…ついてる…
胸が痛くなった
しかし、それよりもまず病院に連れていった
―――――――――――
「どうやら、栄養失調みたいですね」
動物病院の医師はそう言った
『そうですか…』
ゆうひは、診察台に横たわる犬の頭を撫でた
「ちゃんとした食事を与えれば、すぐに良くなりますよ」
『ありがとうございます』
とりあえず、犬には病院で栄養のあるものを摂らせた
犬はヨロヨロとしながらも、体を起こせるくらいまで
体力は戻った
「あなたの犬じゃ、ないんですよね?」
『はい…公園で倒れてたので…』
「なら、動物保護施設に送った方がいいでしょうね」
『はあ…』
――――――――――
そこでゆうひと斉藤は、犬を連れて動物保護施設に赴いた
『ごめんね、付き添ってもらっちゃって…』
「気にすんな」
斉藤は優しく微笑んで、ゆうひの頭をポンポンと叩いた