テキストサイズ

刑事とJK

第57章 夢

施設から、一人の女性が出てきた


「こんにちは」


髪を後ろでひとつに束ね、ラフな格好をしている


年は多分、30代半ばだろう




『こんにちは』


ゆうひが挨拶すると、
隣で斉藤はペコッとお辞儀する


「今日はどうされましたか?」



『この子…』




ゆうひは女性に、わけを話した




『―――で…飼い主を見つけてあげられたらいいなぁって思ったんですが…
難しいですか?』



犬は嬉しそうに、しっぽをパタパタさせている



「…それは、わかりませんね。でも、この施設で預かりますよ?」




『本当ですか!?』



「ええ」



女性は笑顔で返した




『ありがとうございます!!』



「一応、施設内を見て回りますか?
この子の生活環境を知ってほしいですね」



『見ます!!見せて下さい!!』




斉藤はゆうひの腕をトントンと叩いた



「じゃ、先帰っとくわ」



『あ…うん
ありがとうね///』




「おう」



斉藤は手を挙げて、先に帰って行った


ちょっと寂しいけど



あたしは施設の中を見せてもらうことに








―――――――――――





「主に、ここで動物たちは寝てますね」


女性が開けた部屋には、たくさんの檻


たくさんの犬や猫がその中で眠っている



『すごいですねー』



ゆうひは感心した



「このワンチャンは、とりあえずここに入れときましょう」



犬は、ケージに入れられた



窮屈そうで仏頂面をしているが、ちゃんと大人しくしている




…ちょっと斉藤みたい(笑)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ