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刑事とJK

第59章 4つの事件



男は口を開いた


「あんたが藤野泰輔か」



「…なんで知っている?」



「聞いたことあるからさ」



「誰に…?」



「教えない」



男はくくっと笑った



「彼女、あんたの奥さんらしいね
新婚ほやほやっ」



「…何が言いたいんだ?」



「大切な若奥様が黒焦げになるとこ見たくなかったら、金ちょうだい」



男はニコッとして、藤野に向かって手を伸ばした



「…いくらだ…?」





「んー、じゃあ1億円」




藤野は男に向かって走り出そうとした


しかし男は手を広げて止める



「それ以上近付いたら、彼女ごと家を燃やすよ?」



「…っ」



「物分かりがいいね、
下にいる警官さんたちと一緒に
とりあえず家から出な」




「…金は?」




「また、そのうち言うよ
早く、出な」




「…」



藤野は階段を下りた



「刑事、どうしましたか?」



「…家を、出るぞ」



「?」




「命令だ!!」




「は、はい!!」



藤野は警官たちを外へやり、自分も出ていった




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