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刑事とJK

第60章 裏切り



昔、一度だけ村上に天井裏を案内されたことがある


"自分の基地は細部まで把握しろ"

と言われて天井裏をはいずり回った




まさかこんなところで役に立つとはな…





斉藤は、口にライトをくわえ、鉄骨の上を四つん這いで進んだ



「(確かこの辺に…)」



見つけた



村上が天井に勝手に空けた覗き穴だ



刑事科の天井中には、いくつも穴が空いていて

このことは、もう斉藤しか知らない




そっと穴から下を覗いた




「(1、2、3…3人か)」



この階は、全員刃物



次は…



そうやって、斉藤は全ての階の状態を見ていった





犯人は全員で15人



刃物が8人


銃が6人


丸腰が1人…か





しばらくすると、捕らえられた刑事たちは
6階の大会議室に集められた




斉藤はその様子を伺っている



どうやら、まだゆうひは見つかっていないようだ





とりあえず安心した





「これで全員っすか?」
「いや、まだいるかもな。見てこい」



犯人のうち、10人が会議室から出て行った




見た感じ、あの丸腰の男がこの中でのトップらしい


他の連中よりも落ち着いている



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