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【リレー小説】ルイーダの酒場

第11章 サチの御馳走とお泊まり

5時間後……

ムトは目が覚めた。

周りの連中は、満足げな表情で脱力している。

レミファが言った。

「え~、ムト、なんで今頃起きたのよ~、むっちゃ楽しかったのに~」

「そうだよ、今日ぱひなんだぜ。普通寝るか?」とパームは呆れている。

イワハシは「もう死んでもいい」

ぱひってなんだべ!?

「まぁまぁ、いいわね~。なんだか私もぱひしたくなっちゃったわぁ~」

いつの間にか空になったグラスを片しに来たサチが、朗らかに言うと、

「なら、俺と久々にぱひするか?」

「あらまっ。やだわぁ、あなたったらぁ~」

まだ酔っぱらい気味のヤスが口説くように声をかけたら、サチはポッと頬を赤く染めた。

ムトは思った。

だからっ、ぱひって何するんと!?

――こうして、夜が明けた。

「ふあああ、ねみぃ~」

ムトは顎が外れるほどあくびをする。
結局「ぱひ」は何だったのかと気になってあまり眠れなかった。

「ゆうべはお楽しみでしたね」

イワハシがニヤニヤしながら、ヤスとサチに向かって言った。

「あらやだ、イワハシさんったらぁ~」

サチは照れている。
そういえば夜中ヤスの部屋からも不気味な声が聞こえていた。

ムトは頭を左右に振った。

「よし、じゃあ今日も経験値を稼ぐぞ!」

意気揚々と玄関のドアを開くと、アリアハンの兵士が二人立っていた。


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