
【リレー小説】ルイーダの酒場
第16章 コンペイの塔
「ただ、下りる時は階段でいこうぜ。宝箱があるかもしれないし、命の木の実とか素早さの種とか儲けじゃん」とムトが言う。
「あ、それなら階段で上がってるヤスさんとパームが集めてくれてますよ」とレミファが答えた。
早く導きの手綱を手に入れ、馬車をもらって、勇者になってからアリアハンの城に行かなければならない。
ムトにしてみれば、イワハシとテヘペロの二人で片付けられるモンスターがいるこの塔で、経験値を稼いで早くレベル20に上がりたかった。
まだ階段はありそうだ。柱をよけ、穴に落ちないよう、なぜか空が広がる塔の端スレスレを歩く。
「ひやぁ、一歩踏み外せば、落ちてまうな」玉が縮み上がるのを感じたイワハシは、はにかむことを忘れていた。
すると、
「っ、きゃあああっ! お、お、落ちるぅ~!」
強風に煽られたレミファが落ちそうになり、ジタバタと両手を羽ばたかせバランスを戻そうとしたら、硬貨を一枚ポロリと落としてしまった!
硬貨はヒュルルル~と落下。あっという間に見えなくなってしまった。
「あぁ~、1ゴールド落としちゃったよー」
「何やってんだよっ! 1ゴールドでも貴重なお金なのにっ!」
「えーん。ごめぇーん……」
ムトに怒られたレミファだが……
ものすごい高いところから落下していった硬貨は、たまたま塔の周りを歩いていたはぐれメタルにクリティカルヒット!
──はぐれメタルを倒した!
偶然、はぐれメタルを倒したことを知らないムト達は、
「……ん? なんか知らないけど、経験値が増えて、レベルも上がっていってる気がするぞ?」
「私も。そんな気がするー」
「オレもでやんす」
「うが(オイラも)」
謎のレベルアップを体感したのであった。
「あ、それなら階段で上がってるヤスさんとパームが集めてくれてますよ」とレミファが答えた。
早く導きの手綱を手に入れ、馬車をもらって、勇者になってからアリアハンの城に行かなければならない。
ムトにしてみれば、イワハシとテヘペロの二人で片付けられるモンスターがいるこの塔で、経験値を稼いで早くレベル20に上がりたかった。
まだ階段はありそうだ。柱をよけ、穴に落ちないよう、なぜか空が広がる塔の端スレスレを歩く。
「ひやぁ、一歩踏み外せば、落ちてまうな」玉が縮み上がるのを感じたイワハシは、はにかむことを忘れていた。
すると、
「っ、きゃあああっ! お、お、落ちるぅ~!」
強風に煽られたレミファが落ちそうになり、ジタバタと両手を羽ばたかせバランスを戻そうとしたら、硬貨を一枚ポロリと落としてしまった!
硬貨はヒュルルル~と落下。あっという間に見えなくなってしまった。
「あぁ~、1ゴールド落としちゃったよー」
「何やってんだよっ! 1ゴールドでも貴重なお金なのにっ!」
「えーん。ごめぇーん……」
ムトに怒られたレミファだが……
ものすごい高いところから落下していった硬貨は、たまたま塔の周りを歩いていたはぐれメタルにクリティカルヒット!
──はぐれメタルを倒した!
偶然、はぐれメタルを倒したことを知らないムト達は、
「……ん? なんか知らないけど、経験値が増えて、レベルも上がっていってる気がするぞ?」
「私も。そんな気がするー」
「オレもでやんす」
「うが(オイラも)」
謎のレベルアップを体感したのであった。
