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「何か？　ご用でしょうか？」
「わたし、きょう、試験を受けました。絶対、合格してK区のために社会貢献したいです」
「そうですか、合格するといいですね」
「はい、絶対、合格し、ｋ区に採用されますので、あたしをこれからも見守っていただけますか？」
「えっ？　あなたを？」
　高橋は純子の言葉に絶句した。純子に好意を抱いていたことを見透かされていたようで気まずかった。
「そ、そうですね、一緒に働けたらいいですね。その日を楽しみにしています」
「わたし、高橋さんの迷惑にならないよううまくやっていくつもりですから」
　彼は純子に名前を名乗った覚えがなかった。それなのに純子は名前を知っていた。すぐに、彼女は右手を彼の前に差し出してきた。
「これから末永くよろしくお願いします」
　高橋は彼女の右手を両手で握った。彼女も高橋の手の上に左手を添えてきた。
　高橋は大和田純子と握手しながら深いつながりをもてることに感謝した。高橋は純子から放たれる暖かな力を感じた。純子は高橋の顔を数秒、瞬きもしないで見つめた。彼はその眼差しに圧倒されて動けなかった。右手は彼女に相変わらず握られているのに、握られていることすら忘却した。彼女の中に包み込まれている感覚だった。
「ここはどこだろう。なんて安心できる空間なんだ。沢山の愛情を受けていて心が落ち着く」
　高橋はそんな空間に潤子の能力によって体験させられていた。彼の股間のものがたぎり、暖かく包まれていた。今までかつてない快感に包まれていた。彼は彼女に手を握られただけで、なんと射精してしまった。
「うっ」