トライアングルパートナー
第12章 ゲームの対戦相手
慎之助は片手でネクタイを摘むと、ヒラヒラゆらした。
「あんた、そういうのが好きなの?」
「うーん、苦しいな、って思ったけど、あの感覚は悪くなかったね」
「そうなの? じゃさ、もっとやってあげようか?」
「ああ、僕はかまわないさ。さあ、店を閉めて上へ行こうよ。戸締まりしてくるね、待ってて」
慎之助は立ち上がると、店長室のドアをあけて店に行った。店内の照明が消されて暗くなった。ソファーに座った慶子は足が震えてきた。しばらくして、慎之助が戻った。
「お待たせしました」
慎之助は慶子の手を引いてエスコートする。なんか、いい雰囲気ね、と慶子は彼の横顔を見た。慎之助は店長室の隅までエスコートし、金属製のドアの前に立った。脇のボタンを押すと、ドアがスーと音を立てて開いた。
「さあ、どうぞ」
慎之助がドアの方へ手を引きながら慶子を先に入れた。四角い狭い空間? 慶子は緊張した。エレベーターの箱みたいに思えた。
「えぇっ? ここ2階建てだよね? なんでエレベーターなわけ?」
「あんた、そういうのが好きなの?」
「うーん、苦しいな、って思ったけど、あの感覚は悪くなかったね」
「そうなの? じゃさ、もっとやってあげようか?」
「ああ、僕はかまわないさ。さあ、店を閉めて上へ行こうよ。戸締まりしてくるね、待ってて」
慎之助は立ち上がると、店長室のドアをあけて店に行った。店内の照明が消されて暗くなった。ソファーに座った慶子は足が震えてきた。しばらくして、慎之助が戻った。
「お待たせしました」
慎之助は慶子の手を引いてエスコートする。なんか、いい雰囲気ね、と慶子は彼の横顔を見た。慎之助は店長室の隅までエスコートし、金属製のドアの前に立った。脇のボタンを押すと、ドアがスーと音を立てて開いた。
「さあ、どうぞ」
慎之助がドアの方へ手を引きながら慶子を先に入れた。四角い狭い空間? 慶子は緊張した。エレベーターの箱みたいに思えた。
「えぇっ? ここ2階建てだよね? なんでエレベーターなわけ?」