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ナカまで愛でてトロトロに溶かして

第4章 【本音と建前】






思ったより早くイった事、汚してしまった事に酷く落胆している。
せっせと後片付けをした後も私の脚元で待て状態だ。
次の指示を待っている。
へぇ、良い眺め。
見えない首輪が見えてきそう。




本当はもうネーム終わってる。
脳内のストーリーも仕上がった。
2つ先まで出来ちゃったよ。
ねぇ、どうしようか。
この構図、どこかに入れたいけど、そうね、首輪をした鍵山さんを見本にしたドSなお客様でも描こうかしら。




「どうしたの?終わったんならさっさと帰れば?ネームなら明日でも良いでしょ」




スイッチの入った私に気付いてる。
お強請りする時の顔、ちゃんと出来るじゃないですか。
そうですね、単に漫画家と担当者という間柄も面白くないですもんね。
こうした非日常も与えてあげるとあなたは悦ぶって事、改めて認識しましたよ。




「……抱きたい」




「……ん?聴こえない」




「抱かせてください…!」




「もう出したじゃん、フニャフニャのチンコなんて要らないの」




膝で立って自ら扱き勃起させてくる。




「まだ勃つよ、濃いの出るから」




言葉のチョイスに笑ってしまった。
液タブをテーブルに置いて座り直す。
こうしてまた鍵山さんに抱かれてしまう。
いつまで許すの?
きっと嫌いになるまで。




仕事では尊敬してやまないからそんな日はきっと来ない。
わかってて駆け引きっぽいのを繰り返して私は鍵山さんにサインを出し続けるのだろう。




悔しいけど完敗。
首輪のリードを引き寄せちゃうの。




「欲しかったの…?私も欲しかった」




何度も何度も繰り返し飛沫をあげる。
しなやかに蠢くライン上で私たちは貪り合う男と女になるの。
抗えない、成るべくして成った大人の関係。
ううん、互いのご褒美タイムなのかも知れない。




目の前に増えていく射精済コンドームの数を見ながら空っぽの心が満たされていくのを感じていました。










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