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瑠璃色の補習

第12章 修学旅行6(テーマパーク)

ゲートの入り口に着くと瑠璃の学校の制服の学生がちらほらいた。

自由探索を終え、ディスミーランドに到着した班から入場できることになっている。

北沢「辛くなったらいつでも言えよ?」

瑠璃「はい、、。」


???「るりー!!大丈夫だったー!?」

遠くから全速力で走ってくる女の子とその子を一生懸命に追いかける男子たち。
環奈と鷹野くんと風間くんだった。

環奈「瑠璃〜!!心配したよ!!急に会えなくなっちゃうしさ、風間のやつに聞いても別に知らねーしか言わないしさ!!」

瑠璃が拓人に連れ去られた時に一緒にいた風間は警察へ捜査協力もしているため一連の瑠璃の騒動については知っているはずだった。
瑠璃のためを思って誰にも口外せずにいてくれた風間に瑠璃は感謝した。

瑠璃「環奈、心配かけちゃってごめんね!!あのね、実は、、」

親友の環奈には説明するのが筋だと思った瑠璃は重い口を開く。
班のみんなの視線が瑠璃に集まる。

風間「おい!鷹野!俺ら、先に被り物でも見に行こーぜ!!」

戸惑う鷹野くんを半ば強引に引っ張っていく風間くん。

環奈「ったく、あいつらは落ち着いて話を聞くこともできないのかね!」

風間に引っ張られながらショップへ駆け出した男子たちを見ながら呆れる環奈だったが、瑠璃はそれが男には聞かれたくないだろうという風間なりの優しさであることに気がついていた。

瑠璃が話し終えると環奈は泣きながら瑠璃を強く抱きしめた。

環奈「瑠璃、今まで辛かったね、、気がついてあげられなくてごめん。これからは私と北沢先生が瑠璃のこと守るから。先生、瑠璃のこと大切にしてよね!!」


北沢「当たり前だ。何よりも大切にする。」

瑠璃は本当にいい友とパートナーを持ったと心から感じた。

性教育が始まってから教師と生徒の恋愛はきちんとした手続きを踏めば了承されることになっているが、瑠璃が好奇の目に触れられることを避けるために手続きのみをして周りには秘密にしておくことにした。

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