テキストサイズ

瑠璃色の補習

第8章 修学旅行2

瑠璃はこれから風間と2人の時間を過ごすということに少なからずドキドキしていた。

風間の元へ戻ろうとすると、、背後から声がした。

???「瑠璃。お久しぶり。俺のこと覚えてる??」

瑠璃「あの、、失礼ですがどちら様ですか、、?」

やけに馴れ馴れしいその人を瑠璃は思い出すことができなかった。

???「やだなぁ、、もうわすれちゃったの?瑠璃、俺だよ?俺、拓人。」

瑠璃「たく、、とぉ、、、」

拓人「そう拓人。思い出してくれた??俺の可愛い瑠璃?」


瑠璃は震えが止まらなかった。
そう、それは13年前に瑠璃にトラウマを植え付けた本人だった。

瑠璃「やめて、、お願いだから、、」

拓人「なに?まだ何もしてないじゃない?再会のご挨拶をしただけなのにやだなぁ笑」

瑠璃「何しに来たの、こんなところまで!!」

拓人は余裕の笑みを浮かべながらゆっくり瑠璃に近づく。

拓人「丈瑠から瑠璃のこと取り返しに来た。この間丈瑠と歩いてる瑠璃を見てびっくりしたよ。丈瑠が高校教師やってるってのは聞いてたけどまさか瑠璃の学校とは。」

瑠璃「なんで、先生こと知ってるの??」

拓人「ん?だって俺ら大学の同期だもん。」

瑠璃「、、、!!そんな、、だって、、」

拓人「計算してみろよ!13年前、瑠璃が5歳だった時俺は19だったろ?瑠璃が大好きな北沢先生も今年で32歳なはずだけど??」

瑠璃「、、、。」

拓人「俺はあの時19で未成年だったから捕まらなかったけれど、この写真が外に出たら今の丈瑠はどうかな⁉︎笑笑」

そういうと拓人はスマホの画面に瑠璃と北沢が並んで歩く姿を映し出した。
この間北沢と一緒に帰った時を隠し撮りしたものだった。

瑠璃「な、なんで、これを?」

拓人「ん?これデート中?笑」

瑠璃「ちがう、、、。」

拓人「でもさぁ、これの使いようによっては丈瑠を退職、もしくはそれ以上の事態に追い込むこともできるんだよなぁー笑笑笑笑」

拓人「瑠璃、俺について来い。そうすれば悪いようにはしない。」

拓人の顔から突然笑みが消えた。
瑠璃はあの写真をばら撒かれたらと思うと拓人に従うしかなかった。

瑠璃「分かった、、。」

拓人「あの連れの男に今、俺の前で体調悪くなったから先ホテルに戻るって連絡しろ。」

こうして瑠璃は拓人の前で風間に連絡し拓人の車に乗せられた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ