幼なじみとSEX×5 〜ダメだとわかりながら抗えないカラダ〜
第2章 【Chapter2/シラフの5人と……】
「降りないの?」と聞いた私に泣きそうになりながら降りてきた。
タクシー代払ってくれたからって許した訳じゃないけど。
来てくれて嬉しかったのは本当。
今から一人で帰ってウジウジ悩むんだってテンションだだ下がりだったから。
鍵を開けたら「入って良いの?」って遠慮がちに聞いてくる。
私だってちゃんと話さなきゃって思ってるよ。
京ちゃんが言うように先延ばしにしても良い結果は生まれないかも知れない。
「帰っても良いけど」
「い、嫌だ!入ります!」
必死にがっついてなさいよ。
ちょっと主導権を握るみたいでゾクゾクする。
今までの恋愛では、尽くし過ぎてた部分もあってどうも自分を曝け出す事がうまく出来てなかった。
だから今回は絶対に自分を出していくって決めたの。
それで離れていくようなら仕方ない。
こっちが篩いにかけてやるって。
そこまで腹を括って恋に堕ちたのに。
結局、こうして後ろから抱き締めてくる手を受け入れている。
熱を感じたら………体温が伝わってきちゃったら………どんなに決意した事も儚く散っていく。
頭では整理がついても心はまだ繋がったまま。
だってまだ………好きだよ。
嫌いになれないから困り果ててる。
「紘子………許して」
天の邪鬼な私と、振り返って胸に飛び込みたい私とが交錯する。
ダメ………だよ、許しちゃうの?
距離置いて冷静になったらちゃんと決められるって思ってた。
でも本当は気付いてたの。
怒ってない………京ちゃんが好き。
この腕に抱かれない日を想像出来なかった。
私が………どうかしてる?
あんな酷い事をされたのに許しちゃうの。
ううん、寧ろ受け入れても良いと思ってる自分が居て………どう説明して良いかわからない。
私を見て興奮していた京ちゃんの顔が忘れられない。
「許すも何も……なかった事には出来ないよ……」
「紘子が許してくれるまで、俺何でもするから……お願い、拒絶しないで」
熱い吐息が首筋に掛かる。
離して……と腕から解放してもらう。
向かい合って今にも泣き出しそうな京ちゃんを見上げた。
「私は京ちゃんの彼女だよ、それは変わらないよね?」
「うん、大好きだよ、紘子」