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100年以上の昔に掘った、洞窟なのに測量の技術は正確だったのである。あれ？ここにもベニヤ板がある。洞窟の左側にべニヤ板が、立て掛けてあったので気になったが、出口を確認することを優先した。ええっ！ここが出口なの！洞窟の出口から顔を出して見えた光景は、高滝ダムの堤防から見えた景色と変わらなかったのだ。田中理沙も、
もしやと思って、間下を見下ろした。すると深夜に歩いて来た6尺道路の終点、高滝ダムの堤防が見えたのである。この洞窟の出口からは、出れないわ、崖から飛び降りるのとかわらないわ、あっそうだ、公図があるわ、田中理沙は、黒いハンドバッグの中に、高滝神社周辺の公図を持っていることを、思いだした。ゴソッゴソッ、今はこのあたりだわ、ペンシル型ライトで、公図を見ると、青道にT字路があるのを見つけた。さっきのベニヤ板の裏側に、洞窟があるのは公図面からも読み取れる。よっこらせ、ズルズル、ガガガーーーガッ、ガリッ