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田中理沙の仕事は、普段は都市銀行で融資の仕事をしていた。メインの仕事は不動産担保ローンで、不動産調査には、なれていた。登記簿謄本、公図、建物図面、地積測量図、協同担保目録など、つまり、ようは、貸せるのか？貸した、お金が戻ってくるのか？を見極めるのが、仕事だった。相手が法人なら、法人名のﾁｯｸ、名刺をもらったら、自称株式会社の可能性があるから、そこからチェック、チェック、チェック、とチェックの嵐のようだった。ストレスはたまるし、はじけたい気持ちになるのも、仕方がなかった。実際に青道を歩くのは、初めてだったが、いつも図面を見ているので、出口が必ずあると自信を持って歩いていた。理佐、もうかなり歩いたわよ、どこまでつづくの？真理恵あれを見て、出口が見えたわ、田中理沙はペンシル型ライトで、洞窟内を照らした。すでに洞窟内を600～700メートルは、歩いて来ている。一直線に掘られた洞窟には、田中理沙も関心をしていた。