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デーモンハント

第2章 デーモンハントの仕事

ソレルが悪魔の死体を覗き込み、床に広がる血液を指に着ける。
そしてそれをペロリと舐めた。

「うーん、この悪魔は違いますね」

ソレルが言うと、エルザの表情が曇る。

「そう、まぁでも、こんな下級悪魔がアタシ達が探す奴に近いとは思ってなかったけど」

エルザは大鎌から手を離すと、大鎌はその場でふっと消えた。
そして切り裂かれた服を手で持って口を尖らせる。

「この服どうしよ、シフォンに心配かけちゃう」

上目遣いでソレルを見ると、ソレルはにっこり笑ってエルザに近づく。

「タダで直したりしませんよ」

笑顔でソレルが言うと、エルザはムッとした表情になった。

「意地悪」

エルザが言い、ソレルから目を反らす。
ソレルはエルザに接近し、そっとエルザの腰を抱き寄せた。

「意地悪で結構。俺は悪魔ですから」

そう言って、エルザの顎を持ち上げると、ソレルは優しく唇を重ねる。
軽く噛みつくように、数回唇を合わせて、片手でエルザの腰を撫でた。

「ん、ソレル、こんな所で」
「仕方ないでしょ?家にはシフォンがいるのですから」

ソレルは優しくエルザの髪を撫でてから、ひょいっとエルザをお姫様抱っこして、ベッドの上に下ろす。

「ソレル……」

エルザの体がジンと熱くなる。
死体に囲まれたこの状況で、興奮している自分を恥じた。
ソレルはエルザの上に覆い被さり、露になった胸元に口づけをする。

ソレルがエルザの太ももに指を滑らせ、ズボンのボタンを外すと、慣れた手つきでチャックを下ろす。
そうしながら、ソレルはエルザの乳首を優しく舐める。
舐められた所からじわりと広がる感覚に、エルザは身をよじった。

その時だった。

軽快な音楽が室内に響き、ソレルの動きが止まる。
エルザは慌てて体を起こすと、ズボンのポケットから携帯を取り出した。

「はい、こちらエルザ」

エルザが電話に出る。

「こちらデーモンハント本部、悪魔の反応が消失したが、仕事は終ったのか?」

電話の向こう側から、凛とした女性の声がして、エルザは「はい、終わりました」と返した。

「そうか、清掃員がすぐに到着するだろう、お前達は速やかに帰るように」

そう言われ、エルザは息をつく。

「分かりました」

返して、エルザは電話を切った。

「お楽しみはおあずけだってさ」

エルザがソレルに言うと、ソレルはため息をついた。

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