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デーモンハント

第2章 デーモンハントの仕事

風が窓をカタカタと鳴らす。
空気が重たくなり、悪魔とエルザは互いの目を睨み合った。

ピンと張った空気の中、ネズミがベッドの下から飛び出した瞬間、二人は一気に動く。
強く床を蹴り、距離を詰める。

先に武器を振るったのはエルザだった。
大鎌を振り、悪魔の体を切り裂こうとするが、悪魔の姿がエルザの前から消える。
そして大鎌を振り切ったエルザの後ろに悪魔が現れた。

「もらった!」

悪魔が言って、曲刀を振る。
しかし、背後をとって油断した悪魔の顔面に、振り向いたエルザの回し蹴りが入った。
大したダメージにはならないが、確実に悪魔が怯んだ所で、エルザの鎌が悪魔の両腕を切り落とす。

悪魔は飛び退いて牙を剥き出しにした。

「よくもやってくれたな」

低く唸るように悪魔が言う。
エルザはそんな事を気にもせず、更に悪魔に追い討ちを仕掛けた。

大鎌を振るい、悪魔を切り払おうとすると、悪魔がまた消えた。
今度はすぐに姿を表さず、エルザはきょろきょろと悪魔の姿を探す。

「殺す前に犯したかったが、予定変更だ、殺してからじっくり楽しませてもらおうか」

悪魔の声がして、悪魔が落とした曲刀が浮き上がり、エルザに迫る。
エルザはその曲刀を鎌で払い落とした。
その直後、エルザの真上に悪魔が表れる。
切り落としたはずの腕が治っていて、鋭い爪を光らせてエルザに襲いかかった。

「死ね!」

悪魔が叫び、攻撃を仕掛けた時。
エルザがふっと笑った。

悪魔の攻撃を紙一重で避け、エルザの大鎌は悪魔の体を斜めに切り上げた。
悪魔の傷口から血が吹き出し、叫ぶ暇もなく悪魔の首が切り落とされる。

「はい、おしまい」

エルザは呟いて、力なく床に落ちた悪魔の死体を見た。

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