
ほしとたいようの診察室
第2章 遠い記憶と健康診断
「問診票、確認させてね」
言いながらも、蒼音くんから手渡された問診票に叶恵さんがさっと目を通す。
「のんちゃん、最終月経が2か月前だけど、もしかして生理不順だったりする?」
「えっと……はい。1か月以上来ない時もあって……」
「そっか。あんまり続くようなら、婦人科かかった方がいいわよ」
「ふ、婦人科……」
行ったことないけど、少し怖そうでたじろぐと、蒼音くんがふんわりと笑った。
「叶恵さん、いまは小児科じゃなくて、婦人科の看護師さんしてるんだよ」
「そうよ〜、なんかあったら、気軽に相談してね」
「は、はい……」
絶対痛いことされそうだから相談できない……!
と思ったけれど、口に出しては言えない。
