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ほしとたいようの診察室

第8章 入院生活は続く




ゲホッ!!!





自分の咳の音で、我に返る。



……夢? 夢見てた?



目が覚める。カーテンの閉まった病室の窓から、薄ぼんやりとした光が入ってくる。

体が熱くて仕方ない。

ヒュー……ヒュー……

荒い呼吸に、笛のような音が混ざる。



鼻の下、むず痒い感覚に手を伸ばして払い除けようとした。
手に、チューブが引っかかる。
徐々に現実が、頭の中にひとかけらずつ戻ってきてパズルのように繋がっていく。






入院してて……




昨日は……







点滴を視界に入れると、たちまち吐き気が蘇る。



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