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ほしとたいようの診察室

第8章 入院生活は続く



「じゃあ、動くよ」


椅子が上がっていく。足が大きく開いて、明るみにわたしのいちばん柔なところが出ていく。



「……っ」



今日は、大海先生と吹田先生で治療をしていくから、緊張はなおさらだった。



「……こわい」



呟くと、陽太先生がぎゅっと手を握って、頭を撫でてくれた。



「大丈夫。ゆっくり息しようか」



いつもの内診と違う。

いつもの殺風景な天井の他に、陽太先生の横顔が見える。

それが恥ずかしい気もするし、安心する気もするし心の中はとても複雑だった。




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