ほしとたいようの診察室
第8章 入院生活は続く
「……よ……た、せんせ」
苦しくて泣きながら名前を呼ぶけど、陽太先生が何も許してくれることはない。
「大丈夫だよ、のんちゃん。もう少しだからね」
陽太先生がわたしの手をぎゅっと握る。
すがるように、わたしも陽太先生の手を握った。
ほとんど達してしまいそうなところ、ギリギリで耐える。
「のんちゃん、頑張ったね。もうだいぶ出たから、おしまいにしようか」
大海先生の言葉を聞くか聞かないかのところで、限界が来た。
「ん、はっう、……い、く……」
「うん、いいよ。力抜いて」
陽太先生の優しい声を聞いて、身体が震える。
ここで、意識を失った。
……
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