
ほしとたいようの診察室
第3章 お仕事&お仕事
婦人科の診察室に通される。
現れたのは、背の高い男の先生。
チェアーに座っていてもわかる。
背筋が伸びて、さっぱりした印象だった。なんかキリンみたいだな……と思っていると、その先生は穏やかに笑った。
「星川のぞみさん、こんにちは。ウワサに聞いてるのんちゃんだね。吹田先生からもお話聞いてるよ」
低くて、これまた穏やかな優しい声に気が抜けそうになる。
「こんにちは……」
「産婦人科医の大海(おうみ)です。怖がらなくていいよ、よく来たね。叶恵さんからは逃げられなかったでしょう?」
「……はい」
しょんぼりした顔で頷くわたしをみて、大海先生は苦笑いを浮かべた。
