
ほしとたいようの診察室
第4章 心と身体
「嘘つこうとしてたら、怒るよ。怒られたいなら言いな」
真剣にこちらを見つめる陽太先生の目。
ぴしゃりと言い放たれた言葉に、わたしは俯くことしかできなかった。
陽太先生には、わたしの気持ちが手に取るようにわかるようだった。
いつか、小さい頃に怒られたことを思い出す。
身がすくむような思いに、胸が詰まる。
……何も変わっていない、わたしは。
「……」
「のんちゃん、顔上げて」
恐る恐る、顔を上げる。
想像したより、優しい目をした陽太先生が、わたしのことをしっかり見つめていた。
