
ほしとたいようの診察室
第4章 心と身体
「……うん」
素直に頷いた頭を蒼音くんがぽんぽん撫でる。
「でも、ちゃんと来たんだ。えらいえらい」
不思議と幼い頃に戻ったようだった。
蒼音くんはしゃがみこんでわたしの顔を見る。
「叶恵先輩から、病気のこと聞いたよ。つらいよね」
蒼音くんは、小さい頃からわたしに寄り添ってくれていた。『つらいよね』『苦しいよね』って話を聞いてくれるから、心の底の声が漏れて出る。
「……うん、また小さい頃に逆戻りしちゃった……」
「また治せばいいんだよ。いつでも話聞くからね。苦しくなったら、っていうか苦しくなる前に、俺でも先生達でも誰でも、頼るんだよ」
