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ほしとたいようの診察室

第4章 心と身体

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すっかり日が暮れてしまった。
玄関先のソファで、陽太先生はずっと待ってくれていた。


「お疲れ様、のんちゃん」


わたしに気づくと立ち上がり、こちらへやってくる。

手には……行きには持っていなかった、小さな紙袋を提げていた。


紙袋には、『フルリール』……って書いてある。
どこのお店だろう?


「これ、蒼音くんから差し入れ。最近、病院の近くにできた、洋菓子屋さんのだって。すごくおいしいらしい」


差し出された袋の中身を確認する。







焼きプリンが、2つ入っていた。

「……わあ、プリン! 2つも!」


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