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ほしとたいようの診察室

第4章 心と身体


さすが蒼音くんである。

紙袋からはふんわりとした甘い匂いが立ち上る。

にこにこしながらプリンを見ていると、陽太先生が言った。


「こら、1つは俺の」



そう言われて、陽太先生を見上げる。


「……」


「なんだよ、そのいじらしい目は」


耐えられなくなったらしい、 陽太先生は顔をくしゃっと崩して、笑った。



「……もう、いいよ。あげる。今日頑張ったもんね」



「やったー!」


「蒼音くんにお礼言うんだよ」


「うん」



機嫌を少し取り戻して、2人で帰り道を歩く。

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