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ほしとたいようの診察室

第4章 心と身体

連日、治療がいやだと泣いていたことを思い出す。


その日も午後から喘息の治療だった。


のんちゃんの病室からは、いちばんお気に入りの絵本とうさぎのぬいぐるみも消えていた。


のんちゃんの小さい体は、どんな隙間にも入れるだろう。
そう思って、とにかく、プレイルームのテレビの裏、ベッドの下カーテンの中、ありとあらゆる隙間を探す。





……が、全く見つからない。




捜索し始めて20分が経過したが、誰からも発見の連絡が来ないことがさらに焦りを生んでいた。


と、その時だった。




PHSが鳴る。吹田先生からだった。


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